長期前払費用(その他の繰延資産)
その他の繰延資産に該当する「長期前払費用」とは、いわゆる税法独自の繰延資産を扱う科目であり、1年基準により、投資その他の資産に表示される長期前払費用とは全く別の性格を有するので注意を要する。
なお、200,000円未満の繰延資産は全額支出時の損金となる。
主な税法独自の繰延資産とその償却年数は以下の通りである。
1)ノウハウの提供を受けるための権利金等 …5年(一定の場合はその有効期間)
2)広告宣伝用資産を贈与した場合
①贈与の場合は贈与資産の取得価額
②低額譲渡の場合は譲渡資産の取得価額と対価の額の差額
……… ①②共に贈与資産の耐用年数×7/10に相当する年数と5年のいずれか短い年数
3)施設の負担金
①公共的施設
(ア)その利用が負担者専用の場合………その施設の耐用年数×7/10
(イ)その他の場合…………………………その施設の耐用年数×4/10
(ウ)所有していた土地を提供した場合…15年×(上記の(ア)(イ)のケースに併せて7/10又は4/10)
②共同的施設
(ア)負担者の共同の用に供される場合……その施設の耐用年数×7/10
(イ)協会等の本来の用に供される場合……その施設の耐用年数×7/10と10年のいずれか短い年数
(ウ)負担者と一般公衆の共同の用に供される場合…その施設の耐用年数と5年のいずれか短い年数
4)資産を賃借するための権利金等
①建物を賃借するために支出する権利金等(仲介手数料は費用計上できる)
(ア)新築建物で権利金が建設費の大部分に相当する場合……その施設の耐用年数×7/10
(イ)明け渡しに際して借家権として転売可能な場合……見積残存耐用年数×7/10
(ウ)その他の場合…………………………5年(一定の時は賃借期間)
②コンピューター等OA機器の賃借に伴って付随的に支出する費用
… その機械の耐用年数×7/10と賃借期間のいずれか短い年数
5)その他自己が便益を受ける目的で支出した費用
①出版権の設定の対価 ………… 存続期間(定めがない場合は3年)
②同業者団体等の加入金 ……… 5年
③職業運動選手等の契約金等 … 契約期間(定めがない場合は3年)
6)社債発行差金で商法上のものでないもの … 償間期間
(注1)上記の償却年数のうち1年未満の端数があるときは切り捨てる。
(注2)街路の簡易舗装、街灯、がんぎなどの簡易な施設の負担金は、全額支出時の費用となる。
(注3)上記のうち、固定資産を利用するための繰延資産の償却開始の時期は、その固定資産の建設着手時と費用の支出時の両者が、そろった段階で償却開始できる。