解説(ワンポイント・アドバイス)
・平成10年の税制改正で「引当金制度の改正」が行われた。改正の内容は、「貸倒引当金の改正」「賞与引当金の廃止」「退職引当金の繰入限度額の引き下げ」「製品保証等引当金の廃止」「特別修繕引当金の廃止」である。
貸倒引当金の改正
・貸倒引当金の繰入限度額の計算法式が改正された。これまでは、「法定繰入率」と「貸倒実績率」のどちらかを選択して適用できたが、「法定繰入率」が廃止された。なお、経過措置として、平成10年4月1日から平成15年3月31日までの間に開始する各事業年度については、実績繰入率と一定の繰入率との選択適用が認められている。
・中小企業の貸倒引当金には特例制度が設けられており、法定繰入率は存置されている。
・債権償却特別勘定を貸倒引当金制度に含めることとなった。
賞与引当金の廃止
・賞与引当金制度が廃止された。ただし、経過措置として、平成10年4月1日から平成15年3月31日までの間に開始する事業年度については、改正前の規定による繰入限度額に対して一定割合の引き当てが認められている。
・原則として、賞与はその支払をする日の属する事業年度の損金の額に算入される。
退職給与引当金の繰入限度額の引き下げ
・退職給与引当金の累積限度額が、期末要支給額の40%から20%に引き下げられた。ただし、経過措置として、平成10年4月1日から平成15年3月31日までの間に開始する事業年度についての累積限度額は、期末要支給額に一定割合を乗じた金額となった。
製品保証等引当金の廃止
・製品保証等引当金制度が廃止された。ただし、経過措置として、平成10年4月1日から平成15年3月31日までの間に開始する事業年度については、改正前の規定による繰入限度額に対して一定割合の引き当てが認められている。
特別修繕引当金の廃止
・特別修繕引当金制度が廃止された。ただし、経過措置として、特別修繕費引当金を繰入中の対象資産については一定の経過措置が附されている。
・平成14年税制改正により、退職給与引当金の制度が廃止されたため、平成14年3月期の27%を限度とする繰り入れが最終となる。(経過措置あり)